8月14日に行われた第30期竜王戦の挑戦者決定三番勝負の第1局で羽生善治三冠が松尾八段に勝ち、挑戦まであと1勝としました。
しばらく遠ざかっていた竜王獲得にまた一歩近づき、将棋ファン(私含む)も盛り上がってきています。
竜王戦といえば最近では渡辺明竜王が多く竜王位を保持しており、羽生三冠が最後に竜王を獲得したのが2002年度。挑戦も2010年度が最後と竜王戦からはしばらく遠ざかっていました。
羽生三冠はタイトル獲得数が通算98期と前人未到の記録を持っていますが、竜王は通算6期と他のタイトルに比べるとやや少なめ。(通常ならタイトル1期でも大棋士と言われますが・・・)
さらに将棋ファンが羽生三冠の竜王獲得を望んでいる理由が・・・
永世竜王、そして永世七冠へ・・・
そして、羽生三冠が竜王戦への登場を待ち望んでいる一番の理由はなんといっても永世竜王の称号獲得でしょう。竜王戦では通算7期、もしくは連続5期で永世称号を得ることができます。
先ほども書いたように羽生三冠の竜王獲得数は現在6期なので今期の竜王戦でタイトルを奪取すると永世竜王を名乗ることができるようになります。
さらに羽生三冠は他のタイトル6つ(名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖)の永世称号をすでに獲得しているので、竜王をあと1期獲得すると今期新設された叡王戦を除くタイトル戦7つ全ての永世称号を得ることになります!
ということで、羽生三冠の竜王戦挑戦に注目が集まっているということなんですね。私はニコニコ生放送で今日の対局を見ていましたが、感想戦の時点で、来場者数は43万人を超えていました。
藤井四段の効果もあってか、ニコ生の将棋チャンネルもかなりの視聴者数でした。
一方、相手の松尾八段も初のタイトル戦登場が懸かっているので、こちらも注目したいですね。
今日の将棋は横歩取り8五飛戦法から始まり中盤、羽生三冠の角を切る思い切った一手からお互い一歩も譲らず、終盤までほとんど互角という凄まじい将棋でした。私はこれまで松尾八段のことをあまり詳しく知らなかったのですが、こんな素晴らしい将棋を指す人だったのかと驚きました。
今日の将棋は今年度の名局賞に選ばれてもおかしくない(むしろ選ばれてほしいぐらい)素晴らしい将棋でした。第2局も目が離せません。
第2局は8月25日(金)に行われ、こちらもニコニコ生放送で中継されます。