1月12日に東京将棋会館で第75期順位戦C級2組の加藤一二三九段対石田直裕四段戦が行われました。

今期の加藤九段の順位戦成績はここまで1勝6敗と厳しい状況。さらに加藤九段は降級点をすでに2つ取っているので、もし今期も取ってしまうとC級2組から降級、つまり引退となってしまいます。

通常であればC級2組からフリークラスへの編入となりますが、加藤九段は年齢制限のためフリークラスへの編入ができず、引退となります

詳しい規定については将棋連盟の公式ホームページをご覧ください。
順位戦について|日本将棋連盟

そして、昨日行われた対局。戦型は矢倉の”加藤流”と呼ばれる加藤九段が得意としている形になりました。

途中まで互角の形勢が続いていましたが、加藤九段に誤算があったのか形勢が石田四段に傾き、そのまま加藤九段は敗れ順位戦成績は1勝7敗となりました。

他の棋士の対局結果によってはこの対局で引退が決まる可能性もありましたが、競争相手である神崎健二八段も敗れたため、なんとかこの対局での引退決定は免れました。

加藤九段は対局後のインタビューで

今日は負けたが、意欲を持って歩んでいきたい。まだ対局できる健康体。これからも将棋を中心に活躍していきたい。自分としては、対局しても疲労困憊(こんぱい)になるということはない。しかし、残念ながら結果がついてこない。

と語りました。

加藤九段は現役最年長棋士ですが、将棋への情熱が全く衰えていません。先日ニコ生で行われた対藤井聡太四段戦でも投了するときの悔しそうな表情が印象的でしたし、インタビュー中に感想戦を始めようとしたところもあり、本当に将棋が好きなんだと感じたのでまだまだ現役で頑張ってほしいと思います。

バラエティー番組で”ひふみん”の愛称で親しまれる加藤九段もいいですが、やはり将棋ファンとしては将棋を指している加藤九段を見たいですね。

昨日の対局では引退決定を免れましたが、まだ厳しい状況なので何とか残留してほしいと思います。

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